Message〜悩める小中高生へ〜① (by TOM)

先日、池袋で就職活動セミナーへ参加協力した私は、セミナー終わりに、1人の学生が私を待ち受けてくれていたことに気づいた。

話しかけてみると、個人的な相談がしたい、とのことであった。

「小中高と勉強が苦手で、学校生活もうまくいかず、不登校も経験した。受験にもことごとく失敗している。浪人したが、大学受験でも地歴の勉強が追いつかず、第一志望に受からなかった」「学歴にコンプレックスがあり、これまで特に成功体験のない自分に自信が持てない」「まだ大学一年生であるが、将来が不安すぎてたまらず、思い立って就活セミナーに参加してみた」「色々話を聞いて面白そうな会社があると思うが、自分なんかが入れるわけがない」「S社(とある上場企業)に興味を持ち入りたいと考えるがどうしたら良いか、どうせ無理だと思っている」「今後の私のキャリアに対して、TOMさんよりアドバイスをして欲しい」


彼女の相談内容を要約すれば上記の通りだ。


不安で胸が一杯であることが本人の表情から簡単に感じとれ、何か前向きになれる発見がしたい、と藁をも掴むような思いで、今日ここに来たのであろう、と私は感じた。

本人の悩みやこれまでの経験をじっくり聴いた上で、私が感じたことは、彼女が自分自身を過小評価し過ぎていること、そして「手段が目的化」してしまっている気がした。


そこで、自らの経験をもとに、彼女に伝えられることとして、以下の話をした。


==

「在学生活がまだ3年間ある中、色んな人と話をして、たくさんの価値観に触れてみるといいと思います。そうすれば、世の中はそんなに狭くなく、自分の幸せに繋がる道は一つに限らないことに気づかれるかもしれません。もちろんその中の選択肢の一つにS社があればそれは一つの形かと思います。」

「これまでのご自身の人生経験で色々とお悩みがある印象に見受けられましたが、小生の感覚としては、自分の生き方に真摯に向き合い、これからどうにかしてブレークスルーしたい、という気持ちが強く伝わってきました。」

「これまで学業で中々結果が出なかった事は事実として受け入れる、しかないと思います。ただ、それはそれ、これからはこれからです。自分なりにチャレンジしてきたことに対して、まず否定ではなく、褒めてあげ、その上で自分を信じつつ、気持ちが向く方向に進んでいけばいいと思います。」

「前向きに将来の事に想いを馳せてみてください。その方向性が勉強であろうが、遊びであろうが、趣味であろうが、インドアであろうがアウトドアであろうが、何でも大丈夫です。すぐには難しいかもしれませんが、焦らずゆっくりで大丈夫です。」

「入学、就活はあくまで手段に過ぎず、大事なのはその時その時で納得いく選択をできる限りしていく、ことだと思います。まず、自分の幸せを一番に考えているか、自分の好きなことは何かを考えてみてはいかがでしょうか」

「考えてみて欲しいことは、あなたが今見えている世界が全てではなく、視界に入っているだけ、ということです。家庭・学校生活でうまくいかないことで落ち込むこともあるかと思いますが、きっと幸せになれる居場所・環境はあります。それを見つけるために、いろんな人の考えに直接触れてみることが大切かと思います」

==


すると、その学生は最初に会った時より面持ちが明るくなり、丁寧に私にお礼をくれた後、帰って行った。


翌日、彼女からの改めて御礼のメールを頂いた。そこには、以下の様なメッセージが記載されていた。

「とても丁寧にアドバイスをしてくださり、TOMさんへの憧れが一層強くなりました。将来はS社で活躍できる人材となるべく、努めて行きます」


就活セミナーに参加していた時よりは、遙かに前向きな気持ちになってくれており、「自分を信じて頑張ってみよう」、という気持ちが伝わり、私も非常に嬉しく思った。


メッセージそのものは、私にはもったいないほどの言葉であり、ありがたく受け取るとともに、一方で、彼女が目指すべき方向性についてはこれからじっくりと時間をかけて、もっと広い世界観・視野で、照準を合わせて行ってほしいと思う。そうすれば、私への憧れではなく、S社への入社でもなく(本当にそれがベストであればそれはそれで良いが)、本人がもっとポジティブになれる、私も知らないであろう世界のドアを開けるような道を、きっと自ら見出してくれるはず、と期待する。そこに私としてできることがあれば喜んでサポートしたいと思う。


大人であれ、子供であれ、人間誰しもそうだと思うが、自分の取り巻く環境が自分の全てであるかのように錯覚しまうものであり、特に悩みや辛い経験をしている時は尚更視野が狭まってしまうものであろう。


そんな時こそ、もっと広い世界が存在し、本人が生きてる幸せを実感できる世界・環境が、世の中にたくさんあること、もしそれが親として経験したことのない領域であろうともその情報を集取し咀嚼し、子供に伝えていくことが親の役割であろう。


学校での勉強やスポーツなどから生まれる目に見えた結果を追求することが、生徒児童、学生に与えられたミッションかのような建て付けになってしまっている。決してそれが全てではなく、むしろそれ以上に重要な、将来の方向性につき子供達自身が考え、好きな様にカスタマイズし進んでいける力を養っていける様、サポートすることが、親・先生・講師を含めた周囲の大人たちが提供すべきことであると考える。


簡単なことではないが、もっとも大切な「子供達に寄り添い、子供達の持つ潜在的な生きる力を引き出す」ために大人が持つべき考え方・姿勢はそういったものではないであろうか。


そして、最後に、勘違いしないでおく事として、子供達の自己実現の追求と、学業の追求は、決して相反するものではない、と言うことである。


Written by  TOM





Go Wiz(ゴーウィズ) 〜東京都の小中高向けプロ社会人家庭教師&心理カウンセリング / 就活生向けアドバイザリング〜

〜子供が本来もつ潜在的な力を最大限活かし、共に未来を切り拓いていくことに貢献することが私達の使命です〜 ▶︎社会・ビジネス経験の豊富な講師による学校で学べない価値観の養成 ▶︎国内トップレベルの大学を卒業した講師によるオーダーメイド学習プログラム ▶︎プロの公認心理師による心理サポート 東京都 / 小中高生向け英語・その他科目の学習指導 / 不登校・引きこもり対策含む心理カウンセリング

0コメント

  • 1000 / 1000